NANAIRO DAYS
2026.09.07
本記事は2026年9月時点の情報です。
制度は年度により変わるため、出願・進学の判断にあたっては、必ず最新の公式資料をご確認ください。
2026年度から、高等学校等就学支援金制度の所得制限が撤廃されました。これにより、道立高校では所得による制限なく授業料相当額の支援を受けられる制度となり、授業料の負担は事実上なくなっています。
ただし、「高校無償化」といっても、進学費用がすべて0円になるわけではありません。制服代・教材費・PTA会費など、授業料以外の実費は引き続き発生します。
北海道教育委員会の2026年度調査によると、道立高校の新1年生について、学校が徴収する会費や指定物品などにかかる費用(学校徴収金)は、全道平均で181,735円でした。さらに、学習用端末等についても保護者負担が発生しています。
この記事では、「授業料は無償だが、それ以外の費用はかかる」という道立高校の実態を、公式資料の数字をもとに整理します。
道立高校(全日制)の授業料は、年額118,800円(月額9,900円)と定められています。
この授業料については、国の「高等学校等就学支援金制度」によって授業料相当額が支給されます。
これまでは所得に応じた支給要件があり、年収約910万円以上の世帯は原則として就学支援金の対象外でしたが、2026年度から所得制限が撤廃されました。
そのため、所得による制限なく授業料相当額の支援を受けられる制度となり、道立高校では授業料の負担が事実上なくなっています。
ただし、就学支援金を受けるには申請手続きが必要です。
申請が遅れたり手続きが行われなかったりした場合には、授業料を納付する必要が生じることがあります。入学後に学校から案内される手続きについて、期限などを必ず確認してください。
北海道教育委員会は、道立高校で学校が徴収している会費や指定物品などの所要額について、「学校徴収金実態調査」を行っています。
2026年度の調査は全日制の道立高校183校を対象としており、新1年生の1年間の所要額の全道平均は次のとおりです。
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 会費(PTA会費等) | 50,778円 |
| 進路指導・生徒指導費 | 5,403円 |
| 図書・衛生費 | 381円 |
| 学校行事費(※) | 21,330円 |
| 教材費 | 31,675円 |
| 制服等 | 72,447円 |
| 学校徴収金 合計 | 181,735円 |
※学校行事費については、183校のうち51校が新1年生の所要額を0円としています。見学旅行(修学旅行)などを実施する学年で費用を徴収する学校もあるため、この費目は学校や学年による差が大きい点に注意が必要です。
つまり、授業料が無償になっても、新1年生では平均約18万円の学校徴収金がかかることになります。
学校徴収金とは別に、学習用端末等についても保護者負担があります。
2026年度調査では、新1年生の学習用端末等にかかる保護者負担額は、全道平均で50,475円でした。
したがって、単純に平均額を合計すると、
学校徴収金181,735円+端末等50,475円=232,210円
となります。
授業料とは別に、入学年度だけでも平均で23万円程度の負担が確認できることになります。
ただし、端末については市町村による貸与・支給・購入補助が行われている学校もあります。実際の自己負担額は学校や居住地域によって異なるため、志望校ごとに確認してください。
道立高校では、授業料以外に入学検定料と入学料も定められています。
全日制の場合、
入学検定料 2,200円
入学料 5,650円
です。
これらは高等学校等就学支援金によって無償になる「授業料」とは別の費用です。
なお、ここまで紹介した学校徴収金181,735円と端末等50,475円は、それぞれ全道平均です。入学検定料・入学料を含め、実際に必要となる金額は学校ごとに確認してください。
この調査から確認できるのは、主として新1年生にかかる費用です。
2年次以降も教材費や各種会費などが発生し、学校によっては見学旅行(修学旅行)の費用も必要になります。
一方、制服や学習用端末など、通常は入学時の負担が大きい費用もあります。
そのため、
「1年目に約23万円だから、3年間では約69万円」
というような単純計算はできません。
また、見学旅行の行き先や部活動、通学方法などによっても総額は大きく変わります。
3年間の正確な費用を全道一律の金額として示すことは難しいため、本記事では無理に推計せず、公式資料から確認できる範囲にとどめます。
志望校が決まった段階で、学校説明会や入学案内などから実際の費用を確認することをおすすめします。
学校徴収金実態調査だけでは把握できない費用もあります。
代表的なのが、通学費です。
自宅から学校までの距離、JR・地下鉄・バスなどの利用状況によって負担額が大きく異なるため、全道平均を示してもあまり意味がありません。
また、部活動に参加する場合には、部費のほか、ユニフォーム・用具・遠征費などが必要になることがあります。これも競技や活動内容によって大きく異なります。
見学旅行(修学旅行)についても、行き先や日数などによって費用に大きな差があります。
つまり、高校進学に必要な実際の費用を考える場合には、
授業料だけではなく、学校徴収金・端末・通学・部活動・見学旅行なども含めて考える必要があります。
授業料以外の負担についても、一定の要件を満たす世帯を対象とした支援制度があります。
北海道では、授業料以外の教育費負担を軽減するため、「北海道公立高校生等奨学給付金」が設けられています。
返還の必要がない給付金で、2026年度からは中所得世帯にも対象が拡充されています。
就学支援金とは別の制度なので、対象となる可能性がある家庭は、学校からの案内や北海道教育委員会の最新情報を確認してください。
「高校無償化」と聞いたので、進学費用は0円だと思っていた。
無償化の中心となるのは授業料です。制服代・教材費・PTA会費・端末代などの実費は別に必要です。
2026年度調査では、新1年生の学校徴収金だけで平均181,735円、学習用端末等の保護者負担額も平均50,475円となっています。
「公立なら、私立より必ず総額が安い」と思っていた。
高校進学にかかる費用は、授業料だけでは比較できません。
入学時の費用、制服・教材、学習用端末、学校行事、通学費、部活動費なども含めて、学校ごとに確認する必要があります。
私立高校についても就学支援金などの制度があるため、「公立だから必ず安い」と一律に判断するのではなく、実際の自己負担額で比較することが重要です。
「就学支援金は自動的に適用される」と思っていた。
申請手続きが必要です。
学校からの案内を確認し、期限内に手続きを行ってください。
Q.就学支援金の申請を忘れた場合はどうなりますか?
学校に確認のうえ、案内に従って速やかに手続きをしてください。手続きの状況によっては、授業料を納付する必要が生じることがあります。
Q.修学旅行の積立金は、いつ頃からいくらくらい始まりますか?
学校によって開始時期・徴収方法・総額が異なります。また、行き先によっても費用は大きく変わります。志望校の説明会や入学後の案内で確認してください。
Q.道立高校にも特待生制度はありますか?
私立高校で見られるような、成績などを条件として授業料等を減免する「特待生制度」は、道立高校では基本的にありません。
一方、家庭の経済状況などに応じて利用できる就学支援金、奨学給付金、奨学金などの制度があります。
2026年度から所得制限が撤廃され、道立高校では所得による制限なく授業料相当額の支援を受けられる制度となりました。
しかし、「授業料無償化=高校生活にかかる費用が0円」ではありません。
北海道教育委員会の2026年度調査では、新1年生について、
学校徴収金 平均181,735円
学習用端末等の保護者負担 平均50,475円
となっています。
さらに、入学検定料・入学料、通学費、部活動費、見学旅行費などが必要になる場合があります。
高校を選ぶ際には授業料だけを見るのではなく、「実際に家庭からいくら支出することになるのか」まで確認することが重要です。
・北海道教育委員会・学校教育局高校教育課「高等学校等就学支援金制度について」
https://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/kki/162174.html
・文部科学省「高校生等への修学支援」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/
・北海道教育委員会「北海道公立高校生等奨学給付金制度について」
https://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/kki/syougakukyuufukin.html
・北海道「北海道立学校条例」
https://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/fs/9/1/0/7/3/0/8/_/01%20%E9%81%93%E7%AB%8B%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9D%A1%E4%BE%8B.pdf
・リセマム「道立高校の学校徴収金、平均18万1,735円…北海道教委調査」(2026年6月30日)
https://resemom.jp/article/2026/06/30/86599.html
進学教室FiveSchools
2018年に札幌に設立され、小学5年から高校3年まで5教科指導を行う総合進学塾。教科別「クラス授業」、通い放題「FIVE学習会」、1on1「個別指導」を指導の3本柱に常に高い実績を生み出し続ける。北海道の塾ながら、Webを通じて本州、九州、四国、時に海外まで広く塾生を抱えることも特徴。
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