NANAIRO DAYS
2026.10.08
問1
なぜ「トム」と呼び捨てしておいて、傍線部だけ尊敬語にするのか……。
こういう細かい設定の雑さは良くない。
道コンもたまにこういうことやりますけど。
あと「尊敬語」と指定があるので、丁寧語を使わず「いらっしゃる?」と書いたらどう判定されるのか。
お嬢様言葉みたいになりますけど、別にダメだという根拠はない。
問2
問1も敬語で、問2も敬語。別にダメとは言わないですが、「重複出題」というのを全然気にしないですよね学テは。
英語も「何回同じ文法聞くんだよ」と思うことが多々ありますし。
問5
強引に比喩を問うためだけの無理のある対話文。
テストとしておかしいわけではないのですが(問1と問2の重複はともかく)、一応「中3生の進路選びの指針になる」という北海道では権威あるテストなんですから、もうちょっと細かいところに気を配って作成してほしいな、と思います。
出典:星友啓「なぜゲームをすると頭が良くなるのか」
1977年東京生まれ。2000年東京大学文学部思想文化学科哲学専修課程卒業。2001年より渡米し、2002年Texas A&M大学哲学修士修了。2008年スタンフォード大学哲学博士を修了後、同大学哲学部の講師として教鞭をとりながらスタンフォード・オンライン高校のスタートアップに参加。2016年より校長に就任。
まず、今年の中2道コンをやってからこれ解いたら、あまりのボリュームの違いに面食らうこと間違いなし。
内容もあまりに簡単すぎて、小学5年生の道コンにしても易しいほうの部類では。
文章をチョイスするセンスがないというか、そもそも今の入試問題を見ていない人間が作っているのでは?
問7の文章もひどい。
まぁ「生徒が書いた」という設定なので、リアルな中下位層の中学生が書いた文章を再現した、と言えばわからなくもないけど……
なんでそんなものを国語のテストとして読まされないといけないのか。
設問が書き抜きとツギハギだらけなのも気に入らないですけど、それは採点のブレをなくす、という意味で理解できなくはないです。しかし、それを置いておいたとしても、「入試を前提とした」模試として中3に出していいレベルのテストではないでしょう。
出典:「花月草紙」
作者は松平定信。田安宗武の第3子で、8代将軍徳川吉宗の孫にあたる。天明7年(1787)6月、30歳の時、江戸幕府の老中に任ぜられ、寛政5年(1793)に退くまで幕政の立て直しに努めた。江戸幕府の三大改革の一つ、「寛政の改革」である。引退後は晩年は文人として諸道を専らとし、その教養深く、著述は多数にのぼる。『花月草紙』は、こうした晩年の定信による和文の随筆集である。
(現代語訳)
物事を先延ばしにして、時機を逃してしまう者がいた。他の人が早苗を植える頃になって、ようやく種をまいた。八月の頃、他の人の早稲の穂が出たところに嵐が吹き、人々は「花が散ってしまった」と嘆いた。するとその者は、「あまりに物事を急ぎなさるからそうなるのだ。私の稲はこの頃植えたので、嵐の災いにもあいません」と人に威張った。ところが、他の人が稲を刈り取る頃、その者の稲は少しばかり穂が見えていただけで、早くも霜が降りたために全部枯れてしまった。それでも「今年はひどく早く霜が降りたのだ」と言って天候のせいばかりにし、自分の非をいまだに悟らなかったということだ。
大問2のイージーさと比べ、急に古文が難しくなる。
「早稲の穂の出でたる」の主語を「時失う人の植えた苗」だと思ってしまった人が多いのでは。
(逆に言えば、そこさえ間違わなければ大丈夫なのですが)
古文は、何か大きな誤解をすると必ず後で矛盾が発生するので、「おかしいな」と思ったら一度立ち止まって戻ることも必要です。
あと、今回の場合は「問4の会話文」を読むだけでもその誤解は解けますので、問題文そのものが大きなヒントになる場合も。
大問2に比べると、テストとしてはごく標準的なものだと思います。
出典:幸田文「幸田文全集 第十巻」
1904年に小説家・幸田露伴の次女として生まれる。母は若くして亡くなり、露伴の厳しい躾のもとで育つ。24歳で清酒問屋に嫁ぎ、子を産むが、やがて離婚。34歳で子を連れて父の元に戻る。露伴の死を描いたその死を述べた「終焉」「葬送の記」で文壇に登場。代表作に小説『おとうと』『きもの』や随筆『崩れ』など。90年没。享年86歳。
竹の成長する勢いは本当にやばいみたいですね。
ENEOSにいたころ、労働組合のボランティア活動として札幌から横浜まで行って竹の伐採をしたことを思い出しました。まぁボランティアって言っても飛行機代もホテル代もフルで出ていましたが。
文章としては面白いし味わい深いところもあるのですが、やはりこれも大問2と同様「30年前の入試」そのままのボリューム感です。
道コンを受けていない人は「入試はこういうもの」というイメージを持って過去問やらずに入試本番を迎えるとひどい目にあいますからね。必ず過去問演習あるいは道コンを受けていかなければならない。
文章としては、大問2で現代的なものを出して、大問4でクラシックなものを出してバランスを取ろうとはしているのでしょうが……
問1
4が「がく」なのか「ひたい」なのかは文脈を見ないと判断不可能。
問2、問3
悪い問題だとは思いませんが、ボキャブラリーの問題として2つも出すぐらいであれば、1つはもう少しヒネリを入れるとか、難易度を上げる工夫は必要ではないかと。
問5
唯一、今の入試っぽい内容&難易度かな、と思うのは全体を通してこの問題ぐらいでしょうか。
これは、本文のコピペだけではうまく書けませんし、「実際に竹が生えてくる絵」をイメージすると解きやすかったと思います。これは良い問題だと思う。
問5のように部分的に見れば良い問題もあるのですが、全体のボリューム感と多くの問題のイージーさで、とてもじゃないけど「入試を意識した模試」とは言えないものだと思います。
国語得意でテスト慣れしている生徒なら、30分もかからず完答できてしまうのでは。
村上翔平
進学教室FiveSchools代表。函館生まれ、札幌育ち、北海道大学文学部卒。18歳より進学会(北大学力増進会)にて講師を務め、卒業後ENEOS(株)を経て、2011年より現在まで代々木ゼミナール講師。2012年から2016年まで赤門会日本語学校にて日本語教師としても活動。2018年札幌に「進学教室FiveSchools」を設立し、現在も日々教室で指導にあたる。著書「やさしい中学国語」「18歳までに知っておきたい言葉1750」など多数。
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