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斎藤あかり

勉強の『量と質』③

2025.08.09

斎藤あかり

スタッフの斎藤です。
今回はようやく『勉強の質』の話に入っていきます。
今回のテーマの一番の肝だと思っています。
ただ、抽象的な話も多いので、うまく私の感覚を適切な表現を用いて言語化できている自信がありません……。
拙い文章ではありますが、お付き合いいただけると嬉しいです。

「勉強の質」とは何か。

私が思うに、勉強の質に対しては、実際にやったことからどれだけ本質を理解できたか、問題の核心に迫ることができたかという点と、勉強した時間に対してどれだけのものを身に着けることができたかという点の2つの見方があると思います。

まず、実際にやったことからどれだけ本質を理解できたか、問題の核心に迫ることができたかという点についてです。
勉強量を確保できた人が次に越えるべきハードルは、この意識をもって勉強できるかどうかだと思います。
この「問題の本質を理解する、問題の核心に迫る」というのを一番実感しやすい科目は数学だと思いますので、数学を例にご説明していきます。

数学の入試問題や難しい文章題、証明問題などを解くときには、多かれ少なかれ、必ず「気づかなければいけないポイント」というものが存在します。図形の対称性であったり、整数問題の規則性であったりが分かりやすい例でしょう。
そんな、「気づかなければいけないポイント」というのが、その問題の「本質」や「核心」であると思います。
この「気づかなければいけないポイント」というのは、難しい問題になればなるほど、与えられた条件を駆使してあれこれと自分で試してみて、やっとのことで気づくことができるものがほとんどだと思います。難易度の高い入試問題などで、問題文を読むだけでパッと分かるような人はそう多くはないはずです。

しかし、ほとんどの問題集の解答解説には、この「やっとのことで気づいたポイント」と、「問題文で与えられた条件から、当然のように導かれる結果(みながすぐに気づくことができるはずの要素)」というものが、何の区別もなく平然と列記されていると思います。
これが勉強する者にとって、とても困ったことだと思うのです。

みなさん、なぜこれが勉強する者の学力向上を阻害する原因になりうるのか、想像できますか?
(※決して、解答解説が悪いわけではありません。)

私が考える答えは以下の通りです。

問題が解けなかったとき、解答解説を読んで理解して終わり……
そして後から解いても結局解けない……

という状況に陥りかねないからです。
解答解説を読むだけの人は、解答解説を読んだだけでその問題が解けるようになった気になっていることが往々にしてあります。
この「できるようになった気がしている」という状態が、学力向上を阻害する原因だと思います。
もしかしたら結構な数の方がなっているかも……

問題が解けなかった人がやるべきは、解答解説を理解することだけでなく、その行間にある試行錯誤を実際にやってみることだと思います。
難しい問題になればなるほど、手を動かさなければ、どうしてその方向性が導かれたのかが見えてこないと思います。
方向性の導き方が分からなければ、答案を書き進めることはできません。
解答解説の丸暗記をしていれば書けるかもしれませんが、ちょっとでも条件が変わったときに対応できなくなります。
答案を書き進めながら、止まってしまったポイントごとに、そこで必要とされている知識を確認したり、具体例で試すなどの実験をしたりして、次に進むための要素をひとつひとつ確かめていくことが、解いた問題を振り返るときに必要なことだと思います。
このような勉強を通じ、解いた問題の核心や学習した内容の本質をつかんでいけると、だんだん勉強が面白くなってくると思います。

もちろん、すべてを自分一人でやり切るのは難しいことのほうが多いでしょう。
そういうときは、友達なり、学校の先生なり、塾の先生なりに質問してみてください。
自分だけでなんとかしようともがき続けるより、人に聞いてしまったほうが早いときも多いと思います。
うまく周りの人を頼りながら進めていくと良いと思います。

もちろん、私たち学習会のスタッフもお待ちしております。

次回、「勉強の質」の2つ目の見方についてです。

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