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斎藤あかり

高校紹介(札幌北・学校祭編)④

2025.07.23

斎藤あかり

続きです。

では、全行部門の中がどのような構成になっていたかをご紹介します。
今回は劇をやるという想定の下に話を進めていきます。

役割分担はおおまかに以下の通りとなります。

①脚本・演出担当
②役者
③美術担当
④音響・照明担当

それでは、それぞれについて、1つずつ詳しく説明していきましょう。

①脚本・演出担当

文字通り脚本を作り、演出を担当する人たちです。
1~3人ほどで担当することが多いと思います。
題材は部門全員で話し合って決めたり、クラスで投票を取って決めたりするのですが、実際の劇の中身を決めていくのはこの担当の人たちです。

脚本を書くのは特に重責です。
4分間でお話を完結させる、というのはかなり大変な作業だと思われます。
(私は脚本担当になったことがないのではっきりとはわかりませんが…。)
4分という短い物語で、観客にストーリーがしっかり伝わること、そして楽しんでもらえることが求められるからです。
観客からすると、このあたりがやはり劇のクオリティを左右するひとつのポイントだなと感じます。
内容が薄すぎても物足りない、だからといって詰め込みすぎると訳が分からない劇になってしまう。塩梅がとっても難しいのです。
面白い劇は、無理なく無駄なくストーリーが展開されている印象があります。
会話は面白味を残しつつ重要なポイントに絞っていたり、時間の経過の表現や暗転の仕方・回数に工夫を凝らしたり。
4分ですから、ある程度お話が浅くなってしまうことは仕方ないと思っています。その分を演出で補い、観客を楽しませているクラスが、高い評価を受けていると思います。

演出は担当者がしっかりやる場合と、役者と話し合いながら進めていく場合があります。
私が3年生のときのクラスは、演出担当者自身が役者だったので、役者同士で「ここはもっとこうしたらいいのでは?」ということを適宜話し合いながら進めていました。
役者同士が話し合いつつ、第三者からの見え方を共有していくことで、よりよい劇が生まれていったと思っています。

演出を決めていく過程で、脚本に変更が加わることもあります。
むしろこの過程で脚本を見直すことで、内容を洗練させているのだと思います。
私のクラスもこの過程でセリフを増やしたところ、「このセリフのおかげで劇が締まった!」というくらい、物語上でも演出上でも大きな役割を果たすセリフとなりました。

②役者

役者は全行所属の人に限らず、他部門の人にも積極的に参加してもらうことが多いです。
立候補制の場合もあれば、スカウト制の場合もあります。
私のクラスで実際にあった最も極端な例は、学校祭期間中最も多忙であろう行灯責任者を、主要キャストにスカウトしたという例です。今となってはよく引き受けてくれたなと思いますが、その人なしでは私のクラスの劇は考えられませんでした。

話はそれますが、そういう「学祭関係で引っ張りだこな人」って必ずいるものでして。
学校祭準備に入ると、それまで知られていなかったクラスメイトたちの才能があらわになるのです。
「この人こんなすごいことできるの?!」と必ずなると思います。特に1年生は。
才能あふれる仲間たちに大いなる刺激を受け、知的好奇心を一層活性化させるいい機会になると思います。
そして、多才な人ほど引っ張りだこになりやすいので、多忙な日々を覚悟しておくといいと思います(笑)。

③美術担当

主に小道具や大道具、衣装など、舞台で使うもの全般を担当します。
全行に所属した人の半数以上はこの担当になると思います。
劇の内容にもよりますが、道具や衣装が多いと、この担当が一番時間と労力を要することになります。
大変そうに聞こえますが、友達と協力しながらワイワイ進められるので、なんだかんだ楽しいです。
(行灯作業と同じ原理かと思われます。)
自分が担当した道具が出来上がって、実際に舞台で使われているのを見ると、本当に達成感があります。

もちろん一度完成したら終わりではなく、練習中に壊れただの、もっと使いやすいようにサイズを変更しようだの、いろいろなことが起こるので、当日本番直前までバタバタすることもあります。
(私のクラスはそうでした…。)
本番中も大道具担当の人はヒヤヒヤものだと思います。

表舞台には出てこない完全な裏方ですが、道具や衣装を通じて「自分もこの劇を作りあげた一員だ」ということを実感できる、やりがいのある仕事だと思っています。

④音響・照明担当

音響・照明に加え、映像を織り交ぜるクラスはプロジェクター担当もこの分類に含まれるといえるでしょう。
この担当は基本的に当日のお仕事なので、美術担当者が兼任することがほとんどです。人手が足りないときには、他部門の人にお手伝いしてもらうこともあります。

この担当の大変なところは、実物を触りながら練習する機会がとても少ないことです。
記憶があいまいなのですが、前日リハーサルくらいで初めて機器の使い方を教わった気がします。
練習の機会が少ないうえ失敗が許されないため、特に動きの多い照明担当者は、イメージトレーニングと連携の確認作業を入念に行っていました。

当日以外の仕事を挙げるとすると、音源や映像の編集です。
放送局の協力のもと、音源はデータを渡すと編集してもらえるのですが、できる人がいるクラスは全部自分たちでやったりします。自分たちでやる方が後からセリフの変更などの融通が利くという利点はあると思います。
(映像についてはわかりかねます……)

以上が大まかな全行の各担当の仕事内容です。
これらの仕事を時に兼任しながら、同時進行で作業を進めていきます。
全行責任者(通称:行責(ぎょうせき))が取りまとめを行いますが、行責とほかのメンバーが積極的にコミュニケーションを図って、時折意見を交わしながら、積極的に動いていけるクラスがクオリティの高い発表まで仕上げている印象でした。

これはどの部門にも共通する話かもしれませんね。
私が経験したことに基づいて書いているので、全行のほんの表面部分しか書けていないと思いますが、参考になればうれしいです。

北高生は行灯に命を燃やす人が多いですが、全行もとっても魅力的な部門です。
というか、どの部門も魅力的なので選ぶのに困ります(笑)
北高生の皆さんには、全行部門に属さなくても、ぜひ積極的に参加していろいろな役割を体験し、その奥深さを感じていただければと思います。

学校祭紹介はこれで以上です。
北高祭の魅力が少しでも伝わって、興味を持っていただけていれば幸いです。

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