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テストレビュー

2025年10月 中3道コン国語レビュー

大問1(漢字)

読みがなかなか難しいでのは、特に「綻びる」。

大問2(古文)

出典:浅井了意「浮世物語」
江戸時代前期の仮名草子作家、浄土真宗の僧侶。

ボリュームもそこそこ、注釈も少ないが、ストーリーはわりとわかりやすく問題もシンプルなので、基礎力があるかどうかのバロメーターとしては最適な出題だと思います。

問4
これはなかなか良い問題ですが、条件A「立つと」を書かずにマイナス2になるケースがかなり多そうです。
「蛙は目が人よりも後ろについているから」ぐらいまで説明していたらマルにしてもいい気もするのですが、本文をベースに解答すると模範解答のようにならざるをえないでしょう。

問5
アを選んだ人は、国語というよりもむしろ理科が心配になります。
エもわりと引っ掛かりそうですね。

大問3(小説)

出典:額賀澪「願わくば海の底で」
1990年茨城県生まれ。日本大学芸術学部卒。2015年『ヒトリコ』で第16回小学館文庫小説賞、『屋上のウインドノーツ』で第22回松本清張賞を受賞しデビュー。吹奏楽、スポーツ、お仕事小説など多彩なジャンルの書き手として注目を集める。また、出版業界の内状に切り込んだノンフィクション『拝啓、本が売れません』も評判となる。著作は他に『タスキメシ』『競歩王』『沖晴くんの涙を殺して』『モノクロの夏に帰る』『転職の魔王様』『夜と跳ぶ』などがある。

すごい、こんな最初から最後までギスギスした小説の問題初めて見たかもしれない。
攻めまくりの出題で素晴らしいと思います。

問2
この質問文で、解答に「好きなことに一生懸命になる」が必須かと言われると、ちょっと基準としてどうかなぁ。「無意識のうちに」のような文言が入っていれば、答えとして十分マルにしていいと思うのですが。
「菅原みたいな子」がどのような子なのかを示したうえで~、みたいな言い方があれば模範解答どおりでいいと思います。

問5
字数が長すぎて、ただ47行目以降を写経するだけに近くなってしまったし、というかそもそも模範解答の日本語の前半がヘン。
50字以内ぐらいにして、47行目以降をもっと凝縮して解答させたほうがいい問題になると思います。

ラストシーン、「あの頃~嫌いだったんだよ」ってセリフ、どう見ても「いや、わかってましたけど」で終わりのような……

大問4(評論)

出典:榎本博明「自己肯定感は高くないとダメなのか」
1955年東京生まれ。東京大学教育学部教育心理学科卒業。東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。心理学博士。川村短期大学講師、 カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、現在MP人間科学研究所代表。産業能率大学兼任講師。著書に『〈自分らしさ〉って何だろう?――自分と向き合う心理学』『「対人不安」って何だろう?――友だちづきあいに疲れる心理』『「さみしさ」の力――孤独と自立の心理学』『勉強ができる子は何が違うのか』(ちくまプリマ―新書)など。

自己肯定感は、日々葛藤しつつ生きていくことで少しずつ高まるもの。成長途上の若者が自分はまだ未熟だなと思うのは自然な事。ほめたらのびるものではない。高校生の7割が「自分はダメな人間だ」と思うことがあるという。そもそもどのようにして測定されているのだろうか。その心理メカニズムを解明すると、何を鍛え、何を高めればいいのか、本当の自己肯定感を育む方法が見えてくる。(公式サイトより)

問1~4まで、解答箇所が前半に集中していてスムーズに解きやすいですね。
内容も平易で、点の取りやすい評論だと思います。

問5
これも小説の記述と同様、無駄に字数が長すぎると思う。
「同じ内容を、無理のない範囲でもっと短くまとめてみる」という作業を問題を作る人もやってみたほうがいいと思うんですよね。

大問5(資料)

これと言ってコメントすることのない、やさしめで点の取りやすい問題かと思います。

難易度は最近の道コンではかなり低めの部類ですが、内容については穏当で、決して悪い問題ではないと思います。(小説の内容はあまり穏当じゃないけど)

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