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2025.10.23
唐突に始まった自叙伝シリーズ、同業者から思ったより反応、好評をいただくので調子に乗ってきました。
私が私淑する同業(予備校講師)の先輩は、学生時代に塾であれ家庭教師であれ教えることをしていて、その後その仕事に就くつもりがなく別業種に行き、紆余曲折を経て結果として今の仕事に就いているという共通点があるな、と思った。
そしてそれはそのまま自分の歩みでもあるわけだ。苦笑
— 武川 晋也 (@take_it_eaz) January 30, 2023
文が巧くてめちゃくちゃおもしろいです。長期連載お願いします!
— 渡辺 剛啓 (@nabetake77) January 30, 2023
東進ハイスクール講師に「私淑」され、駿台の国語科トップ講師に「文が巧い」と言わせてしまう人間なんですよ、わたしは。わかりましたか。ゴルフしてブラブラ飲み歩いているだけの男ではないのです。
ということで続きです。
一般的に、予備校講師の採用って春先なんですよ。
秋に講師採用を大手予備校が大々的に行うのは珍しいらしいのですが、代ゼミは当時「Y-SAPIX」という代ゼミとSAPIXを融合・提携させたような新しい事業をやろうとしていて、それでY-SAPIX要員の先生が足りないということで追加募集がかかった、と後で誰かから聞いたような気がします。
ただ、結局わたしY-SAPIXは一回も教えに行ったことがないんですよね。
Y-SAPIX要員だという話はいったい何だったのか。
そうだ、そういえば学生時代、増進会のときも似たようなことがありました。
当時の増進会は、先輩講師の授業を3回見学に行き、その後3回自分が実習として教える、合計6回の研修を経て教壇デビューすることになっていました。
わたしは英語科なので当然英語の授業を見学に行くのですが、なぜか1回だけ社会の授業見学を入れられていたんですね。
当時、増進会は「進学会札幌」というSecond Brandを展開していて、「北大学力増進会」よりも安く通えるかわりに、通塾日数が週2回に絞られていたのです。
増進会の場合は「英語+数学+理社」の週3回通塾が基本なのですが、Second Brandのほうは「英社+理数」という、まぁ今考えるとごく一般的なペアリングになっていて。
すると、いつも英語を教えている英語科講師も、Second Brandのほうに出講する場合は普段教えていない社会を担当しなければいけないわけです。
(逆もまた然りで、普段社会しか教えていない理社科講師がSecond Brandでは英語を教えることになる)
だから、わたしの研修日程に「社会」の授業見学が入っていたので、
「これは確実にSecond Brand要員だな」
と周囲から言われていたんですよ。
にもかかわらず、フタを開けたらわたしの担当コマはすべて本体の増進会のほうで、Second Brandの担当は2年目になるまで一回もなかったんですよね。
あのときなぜ社会の見学が入っていたのか、結局担当職員の人にも聞かないまま終わってしまいましたね。
あれはなんだったのか。
話をもとに戻しましょう。
よって、秋の代ゼミ講師募集は春先の募集とは違って応募人数もすごく少なかったみたいで、採用試験を受けたときの教室にはわたしの他に2人ぐらいしかいなかったような気がしますね。
で、結果として書類審査はサラッと通り、次は筆記試験となります。
代ゼミの筆記試験、どんな感じでしたかね。
どんな問題だったかも正直あまり覚えていないのですが、東大入試的な記述ばっかりの現代文のテストを受けたような記憶がほんのりと走馬灯のように駆け巡る。
試験もできたのかできてないのかもよくわからなかったのですが、「全然できなかった」という感じでもなく、「余裕だぜ」というほどでもなかったのですが、それなりにビッチリと書いて提出したように思いますし、「もしかしたら筆記ぐらいは通るんじゃないのか」という気持ちになった記憶はうっすらと持っています。
結果として、筆記試験もあっさりと通過し、いよいよ模擬授業という段になります。
最後に増進会で授業をしたのは2007年3月ですから、3年半以上のブランクを経て最初にやる授業がいきなり人生の懸かった代ゼミ採用試験の模擬授業です。
(つづく)
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