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テストレビュー

2024年10月 中3道コン英語レビュー

大問1(リスニング)

問1
No.3がなかなか難しい。ウかエなのはすぐにわかるでしょうが、math after scienceの語順だけで判断しなくてはならないし、この「after(before)」という言葉の使い方は多くの中学生が苦手とするところです。
math after scienceは、つまり「理科の後に数学」です。
ただ、そのままmath after scienceを前から訳してしまうと「数学」「その後に」「理科」となるので、非常に勘違いしやすいんですね。
「3日前」を「three days after」と書く生徒が後を絶たないのと同じ構造です。
これを機に「before/after」という言葉の使い方を再度確認、徹底していただきたい。

問2
No.2は、あくまでSakiが話す言葉を答えねばならないので、エじゃなくてイです。エはBobが続けて話すならOKですが。

問3
タイ出身と言いつつも、全然発音が「タイ人の英語」という感じではないので、だったら普通にアメリカ人イギリス人オーストラリア人でいいじゃないかという気も。

かと言って本当にタイなまりのある英語にされても困りますが。
内容は標準レベルかと思います。

大問2(資料問題、知識)

問3
(1)がなかなか難しい。
「おまえのことを何て呼べばいい?」という意味だということはわかると思いますが、これを英語でどれだけの生徒が書けるのか。正答率に注目です。

ただ、採点基準。

「Please tell me what to call you」を「疑問文じゃないから✕」というのはいかがなものでしょう?
軽微なスペルミスは通常マイナス1点、3単元のsなどの文法ミスはマイナス2点というのが道コンの基本基準なのですから、これだって「疑問文のミス」と考えればせいぜい多くてマイナス2点であるべきでしょう。

「Please tell me what to call you」なんて、よほど英語をきちんと理解していないと書けませんよ。高校生だってサラッと書ける生徒はそうそういないはず。この答えをまったく評価しないテストなど、なんのためにテストが存在しているのか。

これ以外はどれも容易な問題なので、中上位層はほぼ全員マルになると思います。

大問3A(資料)

問1は※1を読んでいるかどうか。読まずにウにした人が相当出るはず。

問2は容易。

問3は、いつもの自由に考えるタイプではなく、もう答えが質問文から決定していることに気づいたかどうか。

特に難しくはないが、あわてて解きすぎて条件を見落とすミスが出やすい構成になっています。

大問3B(スピーチ)

英語の長文はだいたいつまらない話が多いのですが、これはなかなかいい話ですね。
もう少し長さがあればFiveSchoolsの教材として採用したいぐらい。
大意を取るのはさほど難しくないでしょうが、ところどころに解釈しにくい文があるのもいいですね。

8行目のkeep the shop openのSVOC文型とか、9行目のmake the shop do wellの使役構文に、かつdo wellというあまりなじみのないであろう(かつ、考えれば理解できるであろう)表現が組み合わされているところとか。

13行目から14行目のIt has~の文も中学生には理解しにくい文だと思います。

あと、16行目が「千里の道も一歩から」だとわかったかどうか。

……最近の中学生の語彙力だと、そもそも「千里の道も一歩から」という日本語じたいを知らないケースがかなり多いと思いますが。

前半に設問がまったくないので、ひたすら読み進めて大意を取ることがメインとなります。
大意が取れれば問1は容易ですが、問2は難しい。ウにしてしまう生徒が多いのでは。ウだと「学ぶべきことなど何もない」となってしまうんです。おそらくウを選んだ生徒は「今は自分は何もできない」という意味でnothingを選んだのでしょう。
問3も、質問文が現在完了だから答えも現在完了で書くべき、ということです。「He is sad.」は許容にすべきかな、とも思うのですが。

文章内容、設問ともになかなか厳しいレベルです。大きく点を落としかねない大問だと思う。

大問3C(対話文)

スペースの都合なのでしょうが、文字詰まりすぎ感。
文章の前半はありきたりな内容ですが、upcyclingの話が出てきてからはちょっと新鮮な内容になります。
プレゼンの内容が、本文で言われているupcyclingとややズレている気もしますが……

あと、17行目の「By~」からはじまる文が正しく訳せるでしょうか?
前置詞というのはあまり読み取り方を習う機会がないと思うのですが、長文把握の意外なカギになりますので、こういう文をしっかりつかめるような方法を理解して訓練したいところ。

大問4(英作文)

tabletsをtablesと書いてマイナス1点される生徒が続出。
気持ちはわかる。

not only – but also構文に注がつくんじゃなくて、textbookに注がつくのはどういうことでしょう。
textbookという単語が出てこない教科書が世の中にある??

問2
なぜHow do you thinkだと減点されるのか、しっかりと理解しているでしょうか?
What do you thinkという構文で覚えてしまってもダメではないですが、せっかくなので「品詞」という観点を早めに持てるようにしたほうがいいです。

問3はごく普通の英作文なので、問2のほうがWhat do you thinkという構文を知らない生徒にとっては難しいかも。

めちゃくちゃ難しいかというとそうではないですが、決して簡単ではない回です。
各大問にそれぞれ難しい箇所、つかみにくい本文、ひっかかりやすい問題が用意されていて、一方で容易に点数を取れる問題もちゃんと用意されています。

難易度バランスという意味で、とても良いテストだとわたしは思います。
これで90点取れるようだと実力は本物と言ってよいかな、と。

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