blog

テストレビュー

2023年10月 中3道コン英語レビュー

大問1(リスニング)

全体的に難易度高めに感じます。

問1
No.1が「掃除をする」のと「図書館に行く」という2つが話題として登場するのは比較的聞き取りやすいはず。
アとウに絞り、質問でウに決める。
過去の2回読まれる方式であれば標準的ですが、1回しか読まれない中で3つのポイントを聞かなければいけないのはやや難易度高めと言えるでしょう。

No.2はmustn’t swimが聴けるかどうかなので易しい。

No.3、そもそもエって何ですかね?
わたしにはフィナンシェに見えます。

問2
No.1は、最初に「Tom」と言っているのでアは×。
Tomを聞き逃すとアでもOKになるので、案外ハマった生徒多いかも。

No.2も、前段の話を考えずに「Whose」だけでエと判断してしまうケースが多い気がします。
自分のバッグだったら、最初に「すてきなバッグを持ってますね」とは言わない。

No.4は、もともと何をする予定だったかをハッキリ言っていないので、状況がつかみにくかったのでは。
これは、1回読みの条件だとどれもなかなか厳しいレベルだと思います。
特にNo.2の正答率は悲惨なことになっていると予想。No.4もひどいかも。

問3、問4
こういう長文系スピーチ、いきなり1回目で答えを出そうとして細かく選択肢を読みだすと、選択肢を読んでいる間に音声が先に進んでしまって結局何の話だったかわからなくなってしまいます。
まずは問題を解こうとせずに大まかなストーリー把握をすることに1回目を使ったほうが正答率上がると思う。
(そのうちこういう問題も1回読みになってしまうのでしょうか)

大問2(小問集合)

問1(2)
want 人 to Vは出題率とても高い基本構文なので、必ず理解しておく必要があります。

問2(1)は文の構造的に「動詞の過去形」が来ることをすぐに判断できるかどうか。
意味だけで答えを出そうとするのが英語ができない人全般に見られるクセです。
文法ルールから、「どういう種類の言葉が来るか」を見抜けるようにならないと英語は伸びない。

問3(2)
道案内の逆バージョンで、どこに案内されているかを書く問題。
リスニングで出そうな問題ですが、今回は大問2で出してきましたね。
なかなかユニークです。

大問3(長文読解)


問1
「午後が暇な場合」という条件だけでウで決まってしまうのはどうなんでしょう。
「環境にいいことをやりたい」という条件も生かしたほうが良い問題になると思いますが。
まぁ難易度低い問題も用意したいということで、これはこれでいいのかもしれないけど。

問2はただ選択肢と表を照合していくだけの問題。
やはり、このタイプの問題は表を全部読んでから解くより、設問条件先にチェックして逆算するように解いたほうがスムーズそうですね。あまり好きなやり方ではないけど。

問3は空欄うしろの部分の意味がわからなかった人が結構いそう。
「なぜなら、彼らにとって自分でそうするのが難しいから」
「そうするとは、どうすること??」と考えて、「昼食のときに」という前段の条件との関係性がわかればOK。
つまり「老人たちが、昼食のときに、自分自身の力ではできないこと」を答えればOK。
他にもいろいろ答えの可能性はありそうですが、かなり難易度高いと思います。


細かいことを読んでいくよりも、とにかく大まかに話をつかむことが重要な問題。
スピーディに大枠をつかむ能力はどんどん要求度合いが強まっているので(大学入試も含め)、今後もこういう出題増えそうです。

(ミサキ)
・日本料理レストランを作る
・冬以外の時期に観光客を呼びたい
・特産の野菜や果物を生かそう

(フミヤ)
・町の人口を増やしたい
・病院やスーパーを増やす必要あり

(アレックス)
・祭りの話
・地元民と旅行者両方のために
・和太鼓を体験できるように

この程度の内容を、いかに早くつかめるか。

問1になると、今度は細かい正誤チェックが必要になります。
今度はAでやったように、選択肢の内容から逆算して本文に戻るようにたどっていき、マルかバツかを都度判定していく。
こんな感じで「大まかな本文内容の把握」→「細かい選択肢のチェック」を地道に繰り返すのがベストな方法だと思います。
地味な作業ですが。

問3は、本文をそのまま書きぬいて「I saw」とか「your wadaiko performance」とやらないように。
「yourって誰?」となってしまうので。


Bでやったように大まかな意味を取っていくと、

・交通安全の話
・Keitaは自転車
・弟が夜に自転車で人にぶつかった、ケガなし、相手のメガネ破損
・Hinaは徒歩
・信号守っていたのに車が突っ込んできて危なかった
・Keitaはダサいのでヘルメットしたくない、しなくても別に大丈夫だと思う
・正常性バイアス
・Hinaが「信号守っていれば事故は起こらない」、Keitaが「ヘルメットなくてもOK」と考えるのが正常性バイアス
・徒歩と自転車を足すと、交通事故死の50%
(=問3のグラフから、徒歩が35%とわかる)
・自転車で死ぬ人間の60%は頭部損傷
(=だからヘルメット必要)

正常性バイアスのところの
It means thinking that things will always stay the same and nothing bad will happen.
が難しいですね。

これ、文の構造解析できますか??

It means「それは意味します → 何を意味する?」
thinking「考えることを → どのように考える?」
that(接続詞)
things will always stay the same「物事は、いつも同じままだと考える」
and(接続詞)
nothing bad will happen.「悪いことは起こらないと考える」

こんな感じです。
カタマリになる単位を見つけて、ブロック分けしながら意味を取っていく感覚をつかんでいきましょう。

次の even when it really is. も分かりにくいかも。これは、
even when it really is(dengerous).
が省略されていると考えれば理解できるはず。
「本当は危ないときでさえも、人々は危ないと考えようとしない」

問5
本文の話題とは直接関係ないということにまず気づく必要がある。
そこに気づいたうえで、問5の短めの文章を全体的に内容把握して、あとはアイディアが出るかどうかですね。これもなかなか難しい。

大問4(英作文)

問1
自由英作文ではなくてただの英作文。
show O1 O2の4文型構造を知っていれば容易です。

問2
「行ったことがある」という部分から、「現在完了を使ってくださいね」という出題者のメッセージを読み取りましょう。
何となく適当に言葉を並べるのではなく、どの文法・構文を使って書くのかを意識して取り組むことが大切。

問3
問2と内容が被っているのが難易度を上げてしまったかな、と。
ネタ切れになって書くことが思いつかなかった人が多そう。

8月も言いましたが、大事なことなので以下に再掲します。
わたしは、英作文の採点基準を全面的に見直したほうがいいと思っています。

これだけの長さのものを、他の短文で答える問題と同様に「1文法ミスでマイナス2点」でカウントしているとあっという間に0になってしまうので、適切の英語力、作文力の評価にならない。
だいたいの試験(公立高校入試含む)のライティングは「意味が通るかどうか」という評価軸と、「文法的に正確かどうか」の評価軸を分けて評価するはずなんですよ。

(「内容的に充実しているかどうか」という評価軸もあっていいとは思うんですが、実務的に道コンの今のシステムでは絶対運用できないはずなので、そこは無理に入れなくていいと思います)

そろそろ「ライティングをどう評価するのが適切か」をもう一度考える時期に来ているように思います。

全体的に、相当難易度高い回だと思います。
8月道コンは国語の難易度が相当に厳しかったですが、今回は英語なのかも。
(国語はまだ見てないけど)
70点取れれば上等では。
超上位クラスの生徒は90点以上取ってくると思いますが、「そこそこできる」レベルだと軒並み60点台以下になりそう。
差がつく(大半の人間には厳しい)テストだと思います。

トップへ戻る

CONTACT

お問い合わせの前に、必ず以下の「入会案内」をお読みください

お問い合わせ

24時間以内に、メールにてお返事を差し上げます

  • 見学や体験授業などに関して、お気軽にお問い合わせください
  • お電話・ご訪問での問い合わせはお受けしておりません