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テストレビュー

2026年1月 中2道コン国語レビュー

大問1(漢字)

「警鐘」「肉眼」「参拝」の3つはなかなかの高難易度。

大問2(資料)

問題レベルは通常の範囲だと思いますが、題材が目新しく、すばらしいセンスだと思います。
塾予備校の広告にありがちな、いわゆる「印象操作グラフ」の問題。

(塾予備校広告で批判される「合格者数グラフ」はもっと露骨かつ悪質で、印象操作というよりもはや「詐欺グラフ」と言えるレベルのものも……)

大問3(小説)

出典:額賀澪「鳥人王」
1990年生まれ。茨城県行方市出身。清真学園高等学校卒業。日本大学芸術学部文芸学科卒業。東京都在住。2015年、第22回松本清張賞・第16回小学館文庫小説賞受賞。(著者公式サイトより)

お笑いでは芽が出ず、身体能力ばかりが評価され、番組の企画で 棒高跳に挑戦することになった崖っぷちの芸人。その番組を通じて共演するのは、パリ五輪が目標のいけ好かない大学生アスリート。出会うはずのなかった二人、それぞれの跳躍の先に 広がる景色は――。(光文社公式サイトより)

これも大問2と同様題材がなかなか面白く、この紹介文だけで読んでみたくなりますよねぇ。
この本文を読む限りでは、主人公のキャラが熱血すぎてあまり芸人感がないような気もしてしまいますが。

問1
これは良問、すばらしい。
国語のひとつの基本パターンは、
「傍線部の段階では意味がわかっていないものを、後ろを読み進めながら明らかにしていく」
というものです。

傍線部の段階では「火花」が何なのか、「別の何か」とは何なのか、「違う」というのは何が違うのは全然明らかにされていないですね。

これらの疑問を心の中にキープしながら読み進めることで、徐々に意味が理解できていく、そういう経験を早い段階で積むことが大学受験にも通用する「読み」の技術へとつながっていくものです。
傍線部の前後を適当に探して適当にコピペすることが国語ではない、そういう発想では手も足も出ない問題がある、ということを、上を目指す中学生には早い段階でわかっておいてほしいです。

が、しかし。
模範解答が、内容はともかく日本語が若干変。

今回に限らず、道コンの記述問題の模範解答、最近日本語が変なことが多いんですよ。
本文の言葉、語句、言い回しをもとに構成しようという気持ちが強すぎて、できた日本語がナチュラルになっているかどうかのチェックが甘いと思う。

「5m20cmの高さをクリアするには、今使っているポールでは短すぎるという違和感。」

こんな感じでは。

問3と問4、問題の方向性が被っているのがちょっと気になりますが、全体的には良問だととらえています。

問5も、やっぱり模範解答の日本語が……

正直、うちの生徒のほうがよほど自然でまともな日本語を書いてきています。
生徒がどう書くか、中学生にどこまで書けるかはともかく、やはり「模範解答」である以上はしっかりした日本語のものを示すべきだとわたしは思います。

「芸人である陸でも、棒高跳の世界で自分の力を発揮させようと期待を膨らませてよい。」

わたしが書くならこんな感じでしょうか。
あと、この問題「芸人である」がひとつの重要ポイントで、「芸人である」ことに触れていない答案に本来なら満点をあげるべきではないと思いますね。

大問4(評論)

出典:榎本博明「〈自分らしさ〉って何だろう?」
1955年東京生まれ。東京大学教育学部教育心理学科卒業。東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。心理学博士。川村短期大学講師、 カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、現在MP人間科学研究所代表。産業能率大学兼任講師。著書に『〈自分らしさ〉って何だろう?――自分と向き合う心理学』『「対人不安」って何だろう?――友だちづきあいに疲れる心理』『「さみしさ」の力――孤独と自立の心理学』『勉強ができる子は何が違うのか』(ちくまプリマ―新書)など。

問2
答えがこれなのは納得なんですけど、「期待に応える」じゃダメなのかと言われると、ダメとは到底言えないかな、と……。

問3
質問文があいまいで、何を求められているのかがよくわからない。
「相手との関係性によって」というリードから、何を答えさせたいのかは忖度できますが、やはり一読して一意に意味が定まらない質問文はよろしくないと思います。
模範解答も、あれも許容、これも許容になっていて、そんなに何でもかんでも許容するならこの問題に何の意味があるのか? と思ってしまう。
こういう問題は、無理に記述にしないで選択問題にすれば万事解決するんですけどね。

あとの問題は比較的やさしめで、点数取りやすいレベルに感じますが、ちょっと悪い意味で学テABCみたいな問題だなぁ、と思います。

大問5(古文)

出典:「伊曾保物語」
「イソップ物語」をポルトガル語から室町末期の口語に訳し、ローマ字で表記、刊行した本。

登場人物(動物)が多いのと、「鷲=強い」「烏=大したことない」ことが前提になっているので、そのが混乱するとストーリーを把握できなかったかと思います。
まぁ後半が理解できなくても問3までは前半の理解だけで解けるのでそこまで得点しにくい問題ではないものの、差はつきやすいと思います。

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