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2025.11.13
前回のつづきです。
もちろん、テナントを借りて大々的にやれば、物件取得費だけでなくて固定費、毎月のランニングコストも結構な金額がかかります。
FiveSchoolsでいうと、初期投資額はだいたい次のような感じ。
・保証金とか諸々 60万
・看板 40万
→2Fなので工事費が高い。塾名変更時に追加で30万ぐらいかかりました。
・内装工事 180万
→初期費用。最初、あの教室は完全にスケルトンだったので壁とか全部作りました。しかも、開業後いろいろあって150万ぐらい追加でかかるという。
・備品 120万
合計で400万ぐらいですね。ちょっと金かけすぎな感じはあります。
通常個人レベルで開く塾、しかも1校舎目で400万まで開塾時にはかけないと思います。
まぁわたしの場合は壁とか床の工事180万がとにかくでかいですからね。居抜きで塾の跡地を借りられたら、テナントからスタートしても200万以内でおさめることも十分可能だと思います。
これが自宅で開業するのであれば100万もかからずに開業できますからね。この差はたしかに大きい。
さらに、毎月の家賃+駐車場で16万、光熱費とコピー機リースなどで5万ぐらいは毎月かかります。
まぁコピー機は自宅でもかかると言えばかかるんでしょうけど、自宅だったらわざわざリースまでしない塾が多いのかな、と。
要するに、これらのコストと天秤にかけて、テナントを借りたほうがメリットが大きいと思えばそうすべきだということ。
前述のとおり、わたしは「多少は生徒が来るだろう」という甘め見込みで塾を始め、実際開塾最初の夏期講習を終えた時点で15名の塾生が残ってくれました。
ノンブランドの新規塾で、他塾からの引き抜き一切ない状態ではかなりの好スタートだったと思いますし、営業電話かけてきた広告会社もだいたい数字を言うと驚いていました。
それと何よりも、わたしは予備校の仕事をレギュラーで持っているんですよね。
だから予備校からの収入でそもそも家賃ぶんぐらいはほぼ賄える状態、というか若干お釣りがくるぐらいだったんですよね。ていうか今もそうです。印税収入もあるといえばあるし。
そういった副収入も考慮すると、初期で400万の投資、月20万程度のランニングコストは十分リスクとして背負える、背負うべき範囲だと判断しました。まったく正しい判断であったと思います。
要するに、テナントでやるのが合うスタイルの塾もあれば、自宅開塾にしたほうがベターなケースもあり、それは塾のスタイル、やりたい内容によって変化するということが言いたいのです。
「地域密着で、自分が住むエリアの子どもたちの学力を鍛えたい!」というなら自宅開塾はもちろんアリだと思います。それはそれでとても意義のある塾を作れると思う。
でも、自宅のまわりにそもそも学校がない、小学生中学生がそもそもそんなに住んでないという環境だったら、いくら地域密着と言っても厳しい戦いを強いられることになるでしょうし。
最初から「テナントでやる」「自宅でやる」ということを出発点にして思考するよりも、まずは自分の強み、自分のやりたい塾がどのような塾なのかを現実的かつ具体的にイメージするほうが先であろうと思います。
手段は目的に従属するのです。
「自分が何をしたいのか、自分に何が必要なのか、現状はどうなのか」を考えて、そのための手段を講じることが大事なのです。
手段を目的と取り違えて、何も考えずに行動しても良い結果は得られない。
……なんだ、経営も、結局は勉強と一緒じゃないですか。
と美しく締まったところで今日はここまでとしたいと思います。
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