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代表・村上翔平

大震災のその年に⑦ 退職届提出

正月明けの最初の出勤日、サラリーマン社会というものは年始のご挨拶まわりがつきものです。

営業の人は取引先のところへ行くこともあるでしょうが、われわれ内勤組はもっぱら社内です。

同じ部署のメンバーや上司のところで行って「あけましておめでとうございます、本年もよろしくお願いいたします」とひとりひとり回っていくものですよね。

挨拶というものが基本的に嫌いなわたしではありますが、過去の北海道支店時代ではひとまず人並みにはやっていたものです。

ところが、前回の記事で詳細に記したとおり、この年はすでにもう社内の人々と極力関わりたくない、会話すること自体が完全に億劫な心境になっており、この新年挨拶回りもほぼ一切やらずにさっさと自席にすわって自分の仕事を黙々と開始していました。

今のわたしなら「まぁ大人として波風立てないようにやっておこう」と思えたかもしれないですが、当時は無理だったんですよね。無理でした。

すると、その様子を見かねたこれまた前回登場のチームリーダーから再度別室へと呼ばれ、

「正月にみんなのところへ行って挨拶まわりをするのは社会人として常識だろ」

「ここ数か月の様子はあまりにやる気がなさすぎる」

とそれなりに詰問調な感じで言われたわけですね。

言っていることは至極ごもっともですし、実際「ここ数か月」は転職活動しかしていないに等しい状態だったので反論の余地はまったくないのですが、わたしの心境は前回・今回と述べたとおりの状況ですので、ただただ「面倒くせぇ野郎だな」と思う以外に何も思うところはなく、どうこの場をやり過ごすかしか考えられない。

完全に心がシャットダウンしております。

ただ「どうこの場をやり過ごすか」と言っても特にうまい言い訳も考えつかなかったので、ありのままのことを、このタイミングで係長にストレートに伝えたわけです。

すでに代ゼミ講師として内定をもらっていること、他の予備校も受けまくって食い扶持を確保したこと、そのためにここ数か月有給を使いまくっていたこと、3月末で退職するつもりであること……

まさか正月明け出社初日に退職を切り出すとは思っていなかったんですけど。

「(大きなため息とともに)だったらもっと早く言ってくれよ、今言われても後任の手当てもできねーよ」

という感じの第一声だったのはよく覚えています。

わたしがその係長のことを好ましく思っていなかったように、当然向こうもわたしのことを全く良く思っていないでしょうからね。仕方ないんですけどね。

まぁ、最初から最後までそういう関係しか築けなかったということです。

その後すぐに退職届を出し、あとは数か月引継ぎだの残務処理だのを行い、晴れて予備校講師デビューという流れだったのですが、まだここからちょっとした山場をいくつか迎えることとなります。

後ろ向きな話が2回続いて書いている自分としても暗い気持ちになってきたのですが、次回からは予備校講師デビューに向けたちょっと前向きな話も多少は出てくると思います。

多少ですけど。

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