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テストレビュー

2023年4月 中1道コン国語レビュー

大問1(漢字)

中1にしてはやや難しいでしょうか。

「練る」「群れる」あたりは、言われてみたら何ということはないのに、いざ出題されると書けない生徒多そう。

問2もそうですね。

というか、解答解説が気合入ってますよね。

全部の音・訓だけでなくて意味まで載せてたり。

前回もそうでしたけど、中1道コンの作成担当者が毎回気合入ってる感じがするんですよね。

気合が入りすぎて中2、中3道コンより中1のほうが難しくなったりしがちなんですけど、しっかりした仕事をする人なんだろうな、と勝手に思っています。

大問2(資料)

これも、資料が「濃い」ですし、問1の「主語変換」の問題、問2の「相関関係の指摘」の問題、いずれも公立高校入試レベルですし、ちょっと中1には厳しいように思います。

中2、中3の問題まだ見ていないですけど、この感じだとまたしても中2・中3と中1の「難易度逆転現象」が起こってしまうのでは……(※)。

繰り返しになりますが、中1の問題作成担当者すごくがんばっているとは思うんですけど。

※追記

中2やってみましたが、そこそこ難易度あると思いますし、大問3以降は中1それほど難しくないので、中1より中2のほうが難易度高くなるようにちゃんと調整されている感じがします。

あと、内容的にこの「朝食」の話は「因果関係の逆転」「相関関係と因果関係の違い」の例としてよく聞く代表的なものです。

「朝食を食べたから、体力が上がる」

「体力が上がるような生活をしているから、朝食を食べる元気が出る」

どっちが実態なのでしょうか?

もし後者だとするなら、急に朝食を食べるようになったからと言って体力がつくわけではない。むしろ睡眠時間が減少して逆効果になるかもしれない。

あるいは

「朝食を毎日出せるだけの余裕がある家庭にいるから、習い事などでたくさん運動ができて体力が上がっている」

という可能性もありますよね。

一概に「朝食を食べることはいいことだ」という結論でまとめてしまうのは、資料を単純化しすぎです。

まぁ、国語の問題としてどうこうという話ではないですが。

大問3(小説)

出典:椰月美智子「つながりの蔵」

1970年、神奈川県小田原市生まれ・在住。

短大を卒業後は会社勤め(実家の介護関係の仕事)をしていた。2002年に『十二歳』で第42回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。また『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞と第23回坪田譲治文学賞をダブル受賞。

2020年に『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。

まず、やはりボリュームがちょっと多いですよね。

全体的にフォントが詰まっている感じなので、これも中1道コンだということを考えるともう少し抑えめにしたほうがいいのかなと。

話の内容も「祖母の認知症に初めて気づきショックを受ける孫」という非常に重たいものですし、すべてが中3レベルなんですよね、全体的に。

まぁ、そのぶん問題がどれもシンプルなものになっているので、そこで調整はされているのかな、と思いますが。問5の記述が非常に答えやすい形式にはなっていますし。

ただ、そうなると、これだけ重たい内容の話をこういうあっさりした、頭を使わない問題だけで終わらせてしまうのはもったいないな、とも思います。

大問4(評論)

出典:田中修「植物はすごい」

1947年京都生。京都大学農学部卒業、同大学大学院博士課程修了。スミソニアン研究所(アメリカ)博士研究員などを経て、甲南大学理工学部教授。農学博士。

評論はボリュームもあまりなく、内容も読みやすく、「評論」というより小学生道コンでありがちな「説明文」という感じ。

問4の記述が80字というなかなかなボリュームですが、要するに最終段落をほぼコピペするだけなので、なんということはないです。

時間配分間違えて手をつけられなかった、というケースは多そうですが。

大問1~2はそこそこ難しめ、大問3~4が標準的で、まぁいつもと同じか若干難しいか、ぐらいの難易度でしょうか。

全体を通して、個々の問題は決して悪くないんですけど、バランスが良くない感じは受けてしまいます。

大問2と3の文章の内容とボリュームが過剰なかわりに、記述問題がどちらも直前部をコピペするだけで解答が作れてしまうものでしかなく、面白みのない問題になってしまっているのが最も残念なポイントかな、と。

本文の出典にこだわることも大事だと思うんですけど、それを題材に適切に頭を使わせることが大事だと思うので、本文のボリュームをやや減らして、設問をもう少し工夫して全体を理解したうえで解かせる問題を増やすとより良い問題になるのではないか、という所感です。

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