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2024.02.10

2023年北海道公立高校入試 国語レビュー

平均点

2022年 70.3点 → 2023年 54.3点

大幅な難化とレビューでも書いていましたが、実際平均点もこのとおり大幅に下落してます。

まぁ、とはいえ50点台半ばで、5教科の中で最も高いわけですから、去年が異常に易しかったのが通常化しただけ、と捉えたほうがよいのかもしれません。

大問1(漢字・知識・対話)

問1

青字は、入試直後にわたしが書いたレビューの文言です。

「多忙」「敏腕」「臨む」の3つ。
なかなか嫌なところを突いてきたのでは。
「臨む」と「挑む」の区別がついていない生徒も多そうですし、「敏腕」と「剛腕」あたりも混同しやすいか。

「敏腕」は70%、「臨む」は60%切っていますね。

漢字の読みは比較的正答率高めに出るのが通例なので、すでに難化してます。

問2

「はんとう」って「半島」ですね。

一瞬何を言ってるのかと思ってしまった。皆さんすぐわかりましたかね??

「誤り」も「謝り」が同音異義語であるのでいやらしい問題。

「拝観」は難しい。これはできない生徒のほうが多いのでは。

「半島」「誤り」はそれなりの正答率ですが、「拝観」が40%も切ってますね。

問3

ことわざ、慣用句を問う問題は今まで少なかったですが、出したほうがいいですよね。

ボキャブラリー増やさせる方向に試験問題をもっていくのは大賛成。

ただ、(1)の文ちょっと日本語としてどうでしょう。

「縄跳びの難しい技を披露した彼は、隅に置けない」

こんな日本語の使い方、します??

「隅に置けない」というのは、辞書で引くとこんな感じ。

・思いのほかに知識・才能・技量があって、油断できない。 

・案外に世間を知っていてばかにできない。

「縄跳びがじょうず」という非常に子どもらしい世界観の例文とマッチしないと思うんですけどね……。

正答率60%台で、まぁこんなもんかな、という印象です。

例文がもう少しわかりやすければ正答率は上がったと思いますが、純粋に知識を問いたいならむしろ例文が若干つかみにくい方がいいのかもしれないけど。

問5

特にこれといって特徴のない対話問題だと思います。

取り立ててコメントすることも特に。

正答率50%切るレベルなので、記述問題としては比較的高めです。

ここは上位校生は落とせない問題でしたね。

大問2(評論)

「もの」と「こと」というのは、大学受験では正直使い古されたレベルでよく見かけるテーマですが、高校受験で、しかも去年小説しか出さずにおいていきなり哲学を出すのはハードルの引き上げ方がなかなかひどい。

しかも「もの」と対比されて「こと」という概念があるにもかかわらず、文章の前半にはまったくカギカッコつきの「もの」というフレーズとしてストレートに登場しないんですよ。

だから、過去に似たような文章を読んだことがあって「もの」vs「こと」という対立性を知っている生徒ならともかく(そんな生徒がそうそういるはずはない)、そうでない大多数の生徒は「結局何が言いたいのか」がなかなか捉えにくかったはずです。

やはり文章じたいの難易度が高く、正答率もボロボロと言っていいレベル。

決して悪い素材文ではないんですけど、北海道の一般的な中学生の身の丈には合っていないのかと。

ただ、今回はちょっとやりすぎだとは思うものの、ある程度堅苦しい文章を読むトレーニングは必要ですからね。

あと少しだけレベルを落とすぐらいがちょうどいいのかなと思います。

今年の反動でまた易化しすぎるのも困りものなので。

問4

空欄前後の日本語が誘導的、恣意的で若干不自然。

空欄①のうしろ「~に対して」というところから、空欄①には7段落の「反論」部分が入ることを見抜く。

で、それに対する再反論が空欄②なので、8段落以降で、逆になる内容を探して組み立てればOK。

今見てもちょっと問題に無理があると思います。

正答率5%というのも、そもそも何を答えればいいのかがつかめず白紙で出した(に等しい)生徒が大量に出たものと推察します。

問6

「自分自身の経験を例にして」という、なかなかおもしろい記述問題。

こういう問題もうちはよくチェックテストに出すので、なんかFiveSchoolsのチェックテストみたいな作りですよね。今回の大問2。

正答率1.5%ですが、これは「満点だった人」が1.5%という意味で、中間点を取った人だと17.2%になるようです。

ということは、81.3%は0点だったということ……?

講評では「自分自身の経験と結びつけて表現することが難しかったものと思われる」とありますけど、それ以前に文章の概要すら読み取れていない生徒が大半なんだと思いますよ。

全体を通して「意欲作」ではあると思うんですけど、ちょっといろいろと捻りすぎという印象です。

もう少し、素直に「書かれていることが理解できているかどうかを問う」という国語の基本に戻って作問したほうがいいのではないかと。

大問3(古文)

古文は標準的なレベルではないかと思います。

と書きましたが、90%正答率の問題もあり、難しめの問題で40%台という、まさにごく標準的なレベルでしたね。

古文まで数年前の「万葉集」のような問題が出ていたら、平均点40点台になっていたでしょうね。

大問4(資料と対話)

うーん、これといってコメントすることが何もない普通の問題ですね。

大問1と2で難易度ブチ上げておいて、大問3と4で調整した格好です。

……大問2の時点で心が折れていなければいいのですが。

問2の記述で21.7%、問3の記述で7.8%、これもさっきの1.5%と同じく「満点を取った人の割合」なので、問2なんかは中間点をそれなりに取った人の割合で言えばもっとずっと高いと思います。

(これ、どっかにデータあるのでしょうか? 見つからなかったけど)

問3も全然難しくないのですけど、時間切れで力尽きた生徒が多かったのでしょうか。

これをキッチリ満点近く取ってくる生徒と、そうでない生徒で決定的な差がついてしまう。

国語はこんなところでしょうか。

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