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2026.02.10
「大問1から難しすぎる」という批判が集まった2024年の反省をふまえ、大幅に大問1が易化したと言えます。
ただ、それでも問1(2)でボツワナを出すとか、問2(1)で「遺跡群の名前を覚えていないと解けない」と誤解させるような書き方をしていたりとか、ところどころで意地の悪いトラップはあります。
問4(2)は正答率は非常に高いですが、これはもう実質的に「国語」ですね。
問1
「近代」と「現代」の区別ってそんなに明確に教えられているのでしょうか?
わりと何をもって近代、何をもって現代かと言い出すと、人によって見方が分かれると思いますが……
(まぁそれを言ってしまえば古代、中世、近世もそうだけど)
「答えを1つに限定する」タイプの問題にはあまり適さない出題かな、と思ったりします。
歴史文化論講座出身の人間としては。
まぁ高校受験の問題なんでね、あんまりそういう重箱の隅をつつくのも良くないですが。
問2
おそらく「賠償金がもらえなかった」だけ書いて△になった人が多いのでしょう。
資料が複数ある場合は基本的にどの資料も使われる可能性があるので、各資料の内容だけは押さえたほうがいいでしょう。
(たまに全く使われないケースありますけど……)
問3
田沼意次の時代が何年から何年なのまで普通は知らないわけですから、この資料から「年貢が下がっている」を導き出すには資料5の「1778年」というデータを見る必要があります。
徳川吉宗の時代から、田沼が老中になるまでってタイムラグがあるんですよね。
そのイメージがないと、この資料の1746年あたりのデータを見てしまって「年貢はむしろ上がってる」と解釈してしまいそう。
これは今回の社会の中でもかなり解きにくく、どこから手をつけていいかわからなかった受験生が多いかなと思います。
問4
朝鮮半島の歴史はよく出るわりに、王朝の交代のタイムラグが中国に比べて長く、実はわりと覚えにくいポイント。
覚える数じたいは少ないので、いちど受験までに整理したほうがいいと思います。
(2)もほぼ国語です。
問6
「下の下」という表現がなかなかエッジが効いていていいですね。
これは問3と並んで難しいレベルだと思います。
(1)は「一億総中流」という言葉を知っているかどうか。
(2)は、フィルムを使う映画のほうが、技術的にどう考えても電波を使うテレビよりも原始的ですよね。一応、教科書では大正デモクラシーの記述の中の、「こんなところまで誰が覚えてるんだよ」と言いたくなる地味なところに「映画」も書かれていました。
問1
知識も問いつつ、国語力も問いつつ、こういう「国語スタイル」の強い社会の問題は基本こういう形であるべきでしょう。
「そんなの問題文読めばわかるだろ」という問題だったら別に社会で出さなくてもいい。
面白くもあり、とてもいい問題ですね。
新傾向を作るなら、このぐらい工夫すべきなのですよ(国語の大問4作成者に対するイヤミです)。
問2と問3はわかりやすい基本的なレベルの記述です。問3なんかは定期テストでそのまま出るレベルなので、忘れていなければ楽勝なはず。
問1
長野はわかりやすいですが、外国人観光客が多い=大阪、ってイメージありますかね??
USJのイメージで解く生徒が多いのだろうか。
火力発電=神奈川、で解ける人もそんなにいないと思うし、これを「やさしい」と評している解説見ましたけど別に易しくないと思いますよ。正答率も1/3割ってるし。
問3
オーバーツーリズムについて知らないとちょっと厳しいか。
ただ、どこまでが正解、どこまでが△と認められるかが学校によってかなりばらつきが出そう。
「観光客から住民を守るため」ぐらいザックリと書いてしまう生徒がきっとかなり出ると思うんですよね。(おそらく資料3の内容が含まれないからマイナス2点だと思います)
問1
むしろこの問題を通じて「消費税って景気に左右されにくいんだ」と学ぶ生徒が多いのでは。
国語でも言いましたが、こういう「その問題を解くことを通じて学びを得られる」入試問題っていいなぁと思います。
問2
これは問題としていかがなものでしょうか?
選挙運動が「表現の自由」に関係する、というのがちょっとイメージわきにくいというか、逆に「建築=芸術=表現の自由」だと考えるのも、それはそれでひとつの正当な発想では。
選挙違反の典型例といえば「実弾のバラマキ」ですよね。それはつまり自分の「財産」を自由に使うことを制限されるわけですから、財産権の制限だと言ってもよいだろう、と思います。
①と④を逆に書いたとしても、それはそれで否定されるべきものではないと思うのですが。
今度弁護士の先生と飲むときこの問題持っていって聞いてみよう。
問6
この(2)もとてもいい問題ですね。
よくわからない人は、現地人のドルベース給料と、日本人の給料を適当に設定して考えてみるといいですよ。
ただ、日本が工場を移転するのは中国とか東南アジアがメインなわけで「中国や東南アジアはドルベースじゃないのでは?」という疑問は生まれますよね。
円高というよりは、日本の物価上昇という観点で考えたほうがいいような気もします。
49.6(前年38.2)
異常値と言っていいレベル(全国の都道府県でおそらく最も難しい)だった2024年から比べると大幅に易化はしていますが、まぁこれが普通です。2024が異常だっただけで。
初めて社会についてレビュー書いてみましたが、これは結構大変です。道コンで毎回やるのは無理です。年に1回、公立入試のときだけの企画ということでご勘弁ください。
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